みかん

 やっぱり、みかんだな。冬は。さむい。スーパーで買ってきた、みかんを食べている。みかんを食べると、手がきいろくなる。洗濯物がたまっている。洗濯を、しなくては、と思っている。紅茶も飲んでいる。カフェインのない紅茶だから、眠くなくならない。夜に、ふつうの紅茶や、コーヒーを飲むと、眠くなくなってしまう。洗濯機がまわっている、音が聞こえる。いまはこうして、パネルヒーターにあたっている。あたたかい。あたまがぼーっとしている。みかんの中にも、宇宙があるのだろうか。ふたつ目のみかんを、食べている。ふたつ目の宇宙を、食べている。こうしているあいだにも時間がすぎている。いま、洗濯機から洗濯物を取りだして、部屋に干し終わったところだ。このみかんを作ったのは、どんな人だろう。こんなおいしいみかんを作れるのは、たいしたものだ。晴れた日にはみかん畑へ出て、雨の日には本でも読んで……晴耕雨読、か。せいこううどく、とひらがなで書くとヘンな感じがする。きっと、ものを考えるときは、ひらがなではなく、漢字で考えているのだろう。